認知症と肥満の関係

ケアネットの記事に認知症と肥満の関係について記載があった。

要は高年期(old age)にBMI少ないと認知症による死亡リスクが高い?、中年(middleage)から高年期に体重減少も認知症リスク上がるという解釈になるのだろうか?


認知症はまだまだ原因がわかっておらず完治させる薬も出ていないので、現状できることとしては予防することしかないのだが今回の結果は我々の生活にどのように役に立ってくるのだろうか。


BMIだけでなく、

筋肉量がどのくらいか?

歯が残っていたために食事の量がしっかり取れたいたのか否か?

とか様々な要因を解析しないと正確な事柄が見えてこないと感じた。


自分が今ある知識の中で言えば、血管を若く保つことが認知症にならないために大事であると思う。

脳の血管が老化すれば認知症のリスクは高くなると私は考えているからである。


今回の文献ももう少し詳しく読んで勉強したいと思います。


https://academic.oup.com/ageing/advance-article-abstract/doi/10.1093/ageing/afy182/5281114?redirectedFrom=fulltext


肥満が認知症に対して防御的であるという仮説を検証するために、英国London School of Hygiene and Tropical MedicineのAlexander N. Allen氏らは、中年および高年者の両方で、認知症による死亡と体重およびBMIとの関連を比較した。

その結果、認知症による死亡が中年期より高年期のBMIと強い逆相関を示し、また中年期から高年期までのBMIや体重の減少と強い相関を示した。Age and Ageing誌オンライン版2019年1月9日号に掲載。

 著者らは、1967~70年のWhitehall研究における英国ロンドンの中央政府職員の中年男性1万9,019人と1997年の再調査で生存していた6,158人の参加者における前向き研究において、身長と体重を測定した。40年間で320人の参加者が認知症により死亡し、Cox回帰を用いて、体重・BMIと40年間の認知症死亡との関連を調べた。なお、体重とBMIは医療者が測定し、年齢、喫煙習慣、職業階層、婚姻状況で調整した。

 主な結果は以下のとおり。

・中年期に測定された体重は認知症による死亡と弱い逆相関を示した(1kg当たりのハザード比[HR]:0.98、95%CI:0.97~0.99)が、身長とBMIは関連していなかった。


・一方、高年期の体重は認知症による死亡と強い逆相関を示し(1kg当たりのHR:0.96、95%CI:0.95~0.98)、BMIも同様(1kg/m2当たりのHR:0.92、95%CI:0.86~0.97)であった。


・ベースラインから再調査までの30年間における体重減少は、認知症による死亡リスクの増加と関連し、30年間で1kg減少当たりの調整HRは1.04(95%CI:1.02~1.08)であった。BMI減少との関連はより強く、1kg/m2減少当たりの調整HRは1.10(95%CI:1.03~1.19)であった。